環境カウンセラー(環境省所管人材登録制度)
環境省が定めた環境カウンセラーとは、環境問題に精通し、環境保全に貢献するために、個人や法人、行政等の相談や支援を行う人材のことです。環境省所管の人材登録制度であり、適性検査や研修を受けた者が登録を受けています。以下、環境カウンセラーの詳細について説明します。
【環境カウンセラーの役割】
環境カウンセラーは、環境問題についての相談業務を行うことが主な役割です。具体的には、以下のような業務があります。
環境問題に関する相談対応
・企業や自治体等からの環境問題についての相談対応
・一般市民からの環境問題についての相談対応
環境教育の実施
・企業や自治体等での環境教育講演
・学校での環境教育
環境保全活動の支援
・環境保全活動の企画、運営支援
【環境カウンセラーの登録制度】
環境カウンセラーは、環境省が定めた研修を受けた者が登録を受けることで、登録制度となっています。以下、登録制度について詳しく説明します。
必要な条件
・環境省が定める適性検査に合格すること
・研修を修了すること
研修内容
・環境問題の基礎知識、法令、制度等の習得
・環境相談、環境教育、環境保全活動の方法論の習得
・現場研修等
登録の有効期間
登録は、初回登録から2年間となっており、期限が切れる前に更新手続きを行うことで、再度登録を受けることができます。
【環境カウンセラーに求められる能力】
環境カウンセラーに求められる能力について詳しく説明します。
環境問題に関する知識
環境問題に関する基礎的な知識や最新情報を熟知していることが求められます。環境問題に詳しくないと、正確な相談対応ができないため、継続的な学習が必要です。
コミュニケーション能力
相談者の状況を把握し、的確なアドバイスを提供するために、コミュニケーション能力が求められます。相談者の立場に立って、分かりやすく説明するスキルが必要です。
解決力
環境問題に対する解決策を提供し、実現するためには、解決力が求められます。解決策を見出す能力や、問題解決に向けた計画の策定力が必要です。
プレゼンテーション能力
環境教育や環境保全活動の支援において、プレゼンテーション能力が求められます。聴衆に分かりやすく説明するために、上手な話し方や資料作成スキルが必要です。
組織力
環境保全活動の企画や運営支援においては、組織力が求められます。プロジェクトマネジメントのスキルやチームワークを高めるスキルが必要です。
【環境カウンセラーの活躍場所】
環境カウンセラーは、以下のような場所で活躍しています。
環境省
環境省の環境相談窓口で働くことができます。
企業
企業の環境保全部門で働くことができます。また、CSR活動の一環として、環境教育や環境保全活動の支援を行うことができます。
行政
自治体の環境部門で働くことができます。環境相談の窓口や、環境教育、環境保全活動の支援等を行うことができます。
NPO・NGO
環境保全に特化したNPO・NGOで働くことができます。環境問題に関する相談対応や、環境教育、環境保全活動の企画や運営等を行うことができます。
自営業
環境問題に関するアドバイスやコンサルティング業務を行うことができます。独立して、環境カウンセリング業務を行うことも可能です。
学校・教育機関
学校や教育機関の環境教育に関するサポートを行うことができます。また、環境問題に関する研究や研修等も行うことができます。
【環境カウンセラーの活動内容】
環境カウンセラーの主な活動内容は以下の通りです。
環境相談
環境に関する相談や、問題解決の支援を行います。環境汚染やごみの処理方法、環境への配慮方法等、様々な環境問題に対応します。また、環境に関する情報提供を行い、環境に関する正しい知識を普及することも重要な役割となります。
環境教育
環境教育の講師を務めたり、環境教材の開発や普及活動を行います。また、環境問題に関する啓発活動やイベントの企画・運営も行います。環境問題に対する正しい理解や環境保全への意識の向上を促進することが目的となります。
環境保全活動の支援
NPO・NGO等で行われている環境保全活動の支援を行います。具体的には、環境保全に関するアドバイスや指導、環境問題に関する情報提供、活動の企画や運営等を行います。環境保全活動を支援することによって、地域社会の環境保全に貢献することができます。
環境法規制の支援
環境法規制に関するアドバイスや、環境法規制に基づく申請手続き等を支援します。環境問題に関する法律や規制は非常に複雑で、専門知識を持つ環境カウンセラーの支援が必要な場合があります。企業や自治体等からの相談に対応し、正確かつ迅速な情報提供を行うことが求められます。
環境アセスメントの支援
環境アセスメントとは、ある開発事業が環境に与える影響を評価する手続きのことです。環境カウンセラーは、企業や自治体等からの相談に対応し、環境アセスメントの手続きに関するアドバイスを行います。環境アセスメントは、環境に対する配慮を促進し、環境保全に貢献するために非常に重要な手続きです。
研修等の受講
環境カウンセラーは、環境問題に関する専門的な知識を身につけるために、定期的に研修等を受講することが求められます。また、研修等を通じて、他の環境カウンセラーや関係者と交流を深め、情報共有を行います。
以上が、環境カウンセラーの主な活動内容です。環境カウンセラーは、環境問題に関する専門的な知識を持ち、個人や企業、自治体等からの環境相談に対応し、環境問題に対するアドバイスや情報提供を行います。環境問題に対する正しい理解と環境保全への意識の向上を促進し、地域社会の環境保全に貢献することが環境カウンセラーの使命となります。